国際結婚の手続き を開始する時に、知っておきたい3つのこと

Ⅰ 国際結婚の手続きって大変ですか?

外国人の方との遠距離恋愛を乗り越えてようやくお相手がプロポーズをして

くれた(プロポーズを受けてくれた)ものの、さて法律上はどうやって結婚

するのか?、結婚手続きはどのように進めるのか?という問題にぶつかった

方も多くいらっしゃることと思います。

 

外国人とご結婚される、つまり国際結婚の場合には日本人同士の結婚と異な

って手続きそのものが面倒であるだけでなく、原則としてお互いの国で結婚

手続きをしなければならないので日本人同士ならば1回で済むことを2回も!

そして2か国の違うやり方でやらなければならないのですから大変です。

 

国によっては外国人と自国民とが結婚をすることを厳しく制限している国も

あれば、結婚自体が許可制の国もあります。また結婚式を必ずしなければな

らない国もありますし、その結婚式の日取りはお寺のお坊さんが有無を言わ

さず決めてしまう!という国も。

 

でもご安心ください。アルファサポート行政書士事務所のお客様のほとんど

が、私どものほんの少しのサポートだけで、あるいは全くサポートがなくて

も、日本とお相手の国の双方での法律上の結婚は自力で行うことができてい

ますので、あなたも無事に結婚することができるでしょう

そのためにこの記事を参考にしてください。

 

国際結婚の場合にやっかいなのが、晴れてお二人の母国において法律上のご

結婚が成立した後に、もうひとつの難関が待ち受けていることです。

 

ご夫婦がどちらの国で今後結婚生活を送られるのかという選択を迫られ、こ

れがビザの問題に直結します。日本で結婚生活を送られるのであれば外国人

であるお相手が日本のビザを取得しなければなりませんし、お相手の国で結

婚生活を送られるのであればあなたがお相手の国のビザを取得しなければな

りません。

そしてこのビザの取得は、不許可になってしまうとお相手が日本で暮らした

り、あなたがお相手の国で暮らしたりすることができなくなってしまうので、

とても慎重に対処しなければなりません。

Ⅱ お相手の国籍によって難度が異なる国際結婚手続き

まずはじめに、日本の結婚手続きは世界的にみてもとても簡単な手続きにな

っています。

日本人同士の結婚の場合、結婚届を記入して提出しそれが市区町村役場に受

理されればそれで結婚が成立します。通常はお二人そろって婚姻届を提出し

に役所まで出向くことが多いですが、実際は妻か夫のどちから一人が出向い

て提出しても良いですし、その婚姻届の提出すら代理人でも可能とされてい

ます。日本人同士が結婚される場合に、やり方が分からなかったとか、婚姻

届が受理されなかったなどの話はほとんど聞いたことがないはずで、それは

日本の結婚手続きがとても簡単なことなことを意味しています。

 

ところが、外国には結婚手続きがとても複雑な国があります。例えば中国で

は、結婚をするためには結婚当事者が二人そろって結婚登記所という役所に

出向かなければ結婚をすることができませんし、フィリピンやアメリカでは

結婚式を牧師さんなどの面前で執り行わなければ結婚できません。

 

ここで皆さんは、必ず相手の国でも結婚を成立させなければならないの?

疑問に思われるのではないでしょうか。

この答えはYESです。どちらかの国で結婚が法律に成立していない状況のこ

とを法律上は跛行婚(はこうこん:limping marriage)と呼んでいます。

例えば日本の配偶者ビザの申請をするときにも原則として両国で結婚手続き

が完了したことを両国の結婚証明書などの提出で証明することとなっていま

すから実際にも対応を余儀なくされます。

 

一方で、必ず相手の国でも結婚手続きをしなければならないの?という皆さ

んの疑問に対する回答は国によってYESであったりNOであったりします。

例えば、日本での結婚手続きを先に行った場合、中国アメリカロシア

どの国では改めて結婚手続きを行う必要がありません。

なぜなら、これらの国では外国で成立した自国民と外国人との結婚は、自動

的に自国内でも有効な結婚と認めるとしているからです。つまり中国、アメ

リカ、ロシアなどの国では、日本で有効に結婚が成立すればそれらの国で改

めて結婚手続きをしなくても結婚が(自動的に)成立するため跛行婚にはな

りません。

一方で、韓国台湾ベトナムドイツスペインフィリピンなどの国で

は、日本で先に結婚をしても自国の政府に後からきちんと結婚を届け出なけ

ればなりません。

従って、国際結婚をする際には、お相手の国の結婚制度がどのようなものな

のかきちんと調べる必要があります。

Ⅲ 日本で先行して結婚手続きをする場合

Ⅲ-1 どこで結婚すればいいの?

日本で日本人と外国人が結婚をする国際結婚も、日本人同士の結婚と同じく

市区町村役場に結婚届という書類を提出して行います。

 

そしてこれまた日本人同士の結婚と同じく、提出した結婚届が受理されれば

その時点で外国人と日本人との国際結婚も成立します。

 

受理された時点で「婚姻届受理証明書」の発行を受けられます。そしてその

受理からおよそ1週間程度で日本人の「戸籍謄本」にお相手が配偶者として

記載されることとなります。

Ⅲ-2 市区町村役場には2人で出向く必要はあるの?

日本人同士の結婚と同じで、日本人と外国人が2人そろって婚姻届を提出し

に役所へ出向く必要はありません。日本人だけが婚姻届を提出しに出向いて

も良いのです。従って、お相手の外国人は海外にいたまま、日本人だけで日

本側の結婚手続きを完了させることができます。

Ⅲ-2-1 お相手の外国人が海外にいる場合

上述のように日本人だけで結婚手続きを行うことができます。しかしながら、

お相手の外国人が日本にいて一緒に役所に出向く場合よりも少し書類の準備

が大変になります。

お相手側が用意しなければならない結婚書類である「婚姻要件具備証明書

に相当する書面を海外では入手できないことが多く、その代替書面としての

独身証明書」を提出せざるを得ないことが多いからです。

 

婚姻要件具備証明書」というのは、お相手がお相手の国の法律で結婚でき

る状況にあることを証明する書面で、この書面によってお相手の国の結婚の

要件をすべて満たしていることが証明されていなければなりません。日本で

日本人と外国人が結婚をする際には、外国人がこの婚姻要件具備証明書を提

出しなければならないのですが、ほとんどの国ではこのような書類の発行は

しておらず、「独身証明書」しか入手できないことが多いのです。

 

ではこの独身証明書ではなぜダメなのかというと、独身証明書では独身であ

ることしか証明しておらず、他の条件を満たしているのかいないのかまった

くわからないからです。

 

このような独身証明書を提出されても日本の市区町村役場の担当者は、外国

人のお相手がその国の法律上結婚できる状態にあるのか分からない(独身で

あることしか分からない)ので、婚姻届をその場で受理することができない

という取扱いになることが多くあります。

 

この場合は、市区町村役場の担当者が国の機関である法務局にこの結婚届を

受理しても良いですか?というお伺いをかけることとなり時間がかかります。

これを受理照会といいます。

Ⅲ-2-2 お相手が日本にいて、日本の中長期ビザをもっている場合

お相手の外国人が日本にいらっしゃる場合、圧倒的多数の方はお二人そろっ

て市区町村役場に行かれます。これは日本人同士のご結婚でも同じですね。

法律上はその必要がなくても、挙式をしなくても結婚が成立する日本では、

結婚届の提出という行為が結婚の儀式そのものであるからでしょう。

 

実際、お二人で市区町村役場に出向けば、お相手の外国人の国籍を証明する

ためにパスポートの原本を提示すれば済みますので、書類の準備も簡単にな

ります。

また海外在住の外国人が入手困難な婚姻要件具備証明書も、お相手が日本の

中長期ビザをもっていて在留カードの交付を受けている場合には、日本にあ

る大使館で婚姻要件具備証明書を発行してくれる国が多くあります。

 

婚姻要件具備証明書があれば、お相手の外国人がその国の法律で要求されて

いる結婚の条件をすべて満たしていることが明らかになりますので、市区町

村役場で婚姻届がスムースに受理され3-2-1でご紹介した「受理照会」

になる可能性が小さくなります。

Ⅲ-2-3 お相手が日本にいるが、短期ビザで日本に滞在している場合

ご結婚相手の外国人が日本にいるが短期ビザでの滞在であるため在留カード

をもっていない場合も、少々手続きが面倒になる可能性があります。

なぜなら、日本にある大使館では、短期ビザで滞在中の自国民に対しては婚

姻要件具備証明書を発行しない国が多いからです。

この場合には、自国から持参した独身証明書などを提出することになるでし

ょうが、3-2-1で述べた理由により、受理照会となる可能性が高くなり

ます。

Ⅲ-4 日本で先に結婚をする場合の必要書類は何ですか?

結論から申し上げますと、市区町村役場によってかなり要求する書類に差が

ありますので、事前に必ず婚姻届を提出する予定の市区町村役場で確認しま

しょう。

一例として、岐阜市のホームページには必要書類として次の記述があります

(2017年1月現在)。

・婚姻届書(成人の証人2人の署名、押印があるもの。未成年の方は父母の

同意が必要)

・婚姻要件具備証明書および日本語訳文 

・出生証明書および日本語訳文

・国籍証明書および日本語訳文

・届出人の印鑑(朱肉を使用するもの)

・届出人の本人確認ができるもの(在留カード、運転免許証、パスポート)

・戸籍謄本(届出地に本籍のない方のみ)

 

もう一つの例として川崎市は、婚姻要件具備証明書の記載で国籍、氏名、

生年月日等が確認できない場合にのみ(国籍証明書として)パスポート

原本を要求しています(2017年1月現在)。

Ⅲ-5 お相手の国の機関(在外公館など)に結婚を報告

アメリカ、中国、ロシアなど他国で先に結婚が成立した場合に自国へ報告

する必要がないとの制度をとっている国を除いて、日本での結婚の成立を

お相手の国に知らせる必要があります。

多くの場合、日本で結婚が成立したことを証明する文書である戸籍謄本と

その翻訳を要求されることが多いでしょう。ベトナムなどの国は日本語の

戸籍謄本だけを提出すればよくその国の言葉に翻訳することが不要な国も

あります。

お相手の国の機関に結婚を届け出たことを証明する文書は、日本の配偶者

ビザの申請の際に必要なので必ず受け取りましょう。

Ⅳ 日本の配偶者ビザはどうやって取得するの?

日本の配偶者ビザは正確には在留資格「日本人の配偶者等」と言います。

これを取得できないとお相手の外国人はたとえ結婚が成立しても日本で

暮らすことができませんので、シャレになりません。

必ず取得しなければならないのに、この配偶者ビザは許可制なので、申

請しても不許可になる場合があるのでやっかいです。

 

配偶者ビザの申請のポイントはこの記事には書ききれないため、専門サ

イトをご用意しています。こちらで配偶者ビザの申請のポイントを詳し

く解説しています。

配偶者ビザ

この記事(国際結婚手続きを開始する時に知っておきたい3つのこと)をご覧になった方はこちらの配偶者ビザのポイント解説記事も参考にしています。

>>在留資格 日本人の配偶者等